@misc{oai:tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp:00007885, author = {ウエキ, タカミチ and 植木, 貴道}, month = {Mar}, note = {現在,多くの方が悩まされている坐骨神経痛の原因の1つに,梨状筋症候群が挙げられている.これは,坐骨神経が梨状筋部を通って出るところで起こる絞扼性神経障害であり,痛みとそれによる障害を訴えて来院する.この梨状筋症候群の原因として,梨状筋および坐骨神経の解剖学的変位や,外傷,仙腸関節炎等による梨状筋の収縮,梨状筋におけるトリガーポイントからの関連筋膜痛等が報告されている.梨状筋症候群が生じると,膝から下のすべての筋肉に麻痺を引き起こし,下肢の外側と足の両面の感覚も麻痺するようになる.このように,梨状筋症候群は日常生活に支障をきたしかねない疾病であり,梨状筋の硬さ(弾性率)を評価することは,この症候群の診断·治療を行うことに対して極めて重要である.硬さの情報を得るために最も有用な古典的手法として触診がある.触診は簡便で非侵襲的に硬さの評価を行うことができるが,硬さが主観的であること,手の届かない臓器や奥深い部位には適用することはできないなど,客観性と普遍性の間題が生じている.そのため,大殿筋の深部に位置する筋肉である梨状筋では,直接触診して硬さを評価することは困難である.このような背景の下,近年,生体内の硬さを画像化できる手段として,magnetic resonance imaging(MRI)を用いたMR elastography(MRE)が開発された.MREは撮像対象に外部振動を加えながら撮像することで,非侵襲的かつ定量的に弾性率を測定できる技術である.そのため,MREは体深部の組織であっても,十分な振動さえ伝えることができれば,定量的・客観的に弾性率計測を行うことができる.今現在,MREを梨状筋に応用し,梨状筋の弾性率を測定したという報告はほとんどない.梨状筋の弾性率測定を定量的・客観的・再現性良く行うことができれば,梨状筋MREが梨状筋症候群に有効な画像診断技術となる可能性があり,梨状筋症候群に悩まされている人々の解決の一助になるかもしれない.梨状筋MREの実施に向けて重要なパラメータは3つある.1つ目は撮像断面である.筋肉には異方性があり,振動波は筋肉の筋線維方向に沿って伝播するとの報告がある.そのため,振動を加えるMREを骨格筋に適応する場合は,筋肉の筋線維方向を考慮して撮像断面を決定する必要がある.2つ目は振動変位検出方向である.振動変位検出方向は可視化できる伝播波のパターンを決定する.MREの場合,可視化される伝播波のパターンが変化すると,弾性率も変化する可能性がある.3つ目は振動周波数である.振動周波数を高くするほど,MREにおける空間分解能は向上するが,振動の貫通力が低下する.このように振動周波数と空間分解能にはTrade-offの関係があるため,MREを施行する際には,対象部位に合った適切な振動周波数を選択する必要がある.そこで,本研究は梨状筋MREを実施するために,撮像断面と振動変位検出方向,振動周波数の3つの検討を行った.本研究の結果,梨状筋MREが実施可能であることを実証した.撮像断面は,梨状筋の筋線維方向に直交するoblique sagittal断面(梨状筋は楕円形で可視化),振動変位検出方向は,楕円形の長軸方向(本論文ではa方向と定義),振動周波数は100Hzが適していると示唆された.今後の課題として,多くの健常ボランティアに対して梨状筋MREを施行し,梨状筋の弾性率の平均を求めていくことで,梨状筋症候群に有効な画像診断技術として確立していくことが期待される., 首都大学東京, 2019-03-25, 修士(放射線学)}, title = {Gradient-echo type multi-echo sequenceを用いた梨状筋MR Elastographyの開発}, year = {2019} }