@misc{oai:tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp:00004311, author = {オオワキ, ヨシキ and 大脇, 由樹}, month = {Mar}, note = {塩化ストロンチウム(Sr-89)注射液(以下、「塩化Sr-89」という)は、反復投与が可能な有痛性骨転移疼痛緩和剤であり、種々の症例においてその有用性が報告されている。しかし、本治療薬の再投与は、前回投与において、ある一定の治療効果が認められ、かつ再投与によりさらなる治療効果が期待できる症例に限られる。そのため、標的部位に治療薬が集積をしているかどうかを画像化して評価することは、再投与を決定する際の客観的な判断材料となる。これまでの研究では、ガンマカメラを用いて、80keV付近のエネルギーを有する「制動放射線」を収集するイメージング法が報告されているが、基礎的研究の観点から、その画像化の原理は未だ確立されていない。また、本イメージング法の最適化および画像化された集積分布の妥当性の検証も不十分である。本研究では、塩化Sr-89の画像化に関与する放射線の同定、発生効率および至適撮像条件の検証を行い、その上で、画像化された集積分布の位置精度を検証することで、イメージングの最適化をすることを目的とした。具体的には、Particle and Heavy Ion Transport code System (PHITS) を用いたシミュレーションと高純度ゲルマニウム半導体検出器を用いて、Sr-85から放出される514keVのγ線と種々の金属を相互作用させて、生じた放射線の解析を行った。鉛を用いた検討で、観測されていたエネルギーピークは、Sr-85の放出γ線(514keV)と鉛との相互作用により生じた鉛の特性X線(75keV)であった。本結果より、従来のイメージング法は514keVのγ線と鉛製のコリメータとの相互作用により生じた特性X線を利用したイメージング法であることを明らかとした。さらに、画像の最適化のために、鉛の厚さを5㎜~40mmまで変化させて特性X線の発生効率を検討した。その結果、鉛の厚みが増すのに伴い、Sr-85のγ線と鉛の特性X線は共に遮蔽によりカウントが減少したが、Sr-85の放出γ線に対する鉛の特性X線の収集カウント比は鉛の厚さが5mmの時に比べて40㎜では13.8倍に上昇した。実際のSPECT/CT装置を用いて鉛の特性X線を収集したときにおいても、コリメータの壁厚が比較的厚い中エネルギー用のコリメータを用いたときに、最も効率がよく、かつ高い画像コントラストを得ることができた。この至適条件下で、臨床用SPECT装置で撮像したSr-85放出γ線画像を基準とし、鉛の特性X線画像の位置精度を検証した結果、Axial断面における差異は線源上方で4.2㎜、下方で2.8㎜であった。両画像の位置ずれの大きさは、本検討におけるPixel size (4.42㎜)以下であり、画像の位置精度に有意な差はなかった。本研究により、これまでのイメージングに対し、新たな知見を示すとともに、鉛の特性X線を利用したSPECT撮像が有用であることを証明したことで、イメージングの最適化をすることができた。, 首都大学東京, 2014-03-25, 修士(放射線学)}, title = {塩化ストロンチウム(Sr-89)注射液 イメージングの最適化に関する研究}, year = {2014} }