{"created":"2023-06-19T12:42:54.939292+00:00","id":2192,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"a9bdf3b5-1f29-4335-9c22-b3608d5ae39b"},"_deposit":{"created_by":3,"id":"2192","owners":[3],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"2192"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp:00002192","sets":["465:470:472:856:1029"]},"author_link":["6174","6173"],"item_2_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2015-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"116","bibliographicPageStart":"1","bibliographic_titles":[{}]}]},"item_2_creator_2":{"attribute_name":"著者(ヨミ)","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"ヤマグチ, 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Surveyor)への搭載を目指した、X線検出器TES型マイクロカロリメータの開発を進めている。マイクロカロリメータはX線が入射した際の素子の温度上昇による電気抵抗値の変化からX線のエネルギーを求めるという検出器である。超伝導遷移端温度計(TES: Transition Edge Sensor)型マイクロカロリメータは超伝導状態と常伝導状態間の急峻な電気抵抗の変化から、数eVという優れたエネルギー分解能を実現することができる。これまでに16ピクセルアレイで、5.9keVの入射X線に対して2.8eV(FWHM)、256ピクセルアレイで4.4eVのエネルギー分解能を達成している。DIOS計画では、アレイ全体で1cm²の有効面積、500μm角のピクセルによる20×20アレイが必要である。しかしこのような大規模ピクセルの実現には、基板上の配線スペースや、ピクセル間のクロストークが問題となってくる。この問題を解決するため、積層配線と呼ばれる、ピクセルまでのホットとリターン配線を絶縁膜SiO₂を挟んで上下に重ねる構造を採用した。従来の構造に比べて配線スペースが削減され、配線自身で磁場がキャンセルすることでクロストークを十分小さく抑えることができる。しかし、積層配線デザインは上部配線の上にTESを形成する必要があり、TESが配線よりも厚くなくては段切れを起こしてしまう。TES下層のチタンを厚くすると近接効果が効きにくくなり、転移温度が200mK程度と高くなってしまう。さらに、配線とTESのコンタクトが悪いため、常伝導抵抗と残留抵抗が高いといった新たな問題が発生してしまった。これらの問題を解決するため、産総研の協力によるイオンミリング法によって配線側面に傾斜を付けた、積層配線TES型マイクロカロリメータの製作を行った。配線側面に傾斜を付けることにより、配線上にTESを成膜しても段切れを起こさず、TESはより薄く配線はより厚くすることが可能なデザインとなっている。先行研究では、傾斜付き上部配線素子で製作及び評価を行い、転移温度が約160mK、常伝導抵抗が500~800mΩ、残留抵抗が1~2mΩと、問題であった転移温度・常伝導抵抗・残留抵抗を改善することができた。本研究では上記の傾斜付き上部配線素子の断面をFIB(Focused Ion Beam)-SEM(Scanning 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