{"created":"2023-06-19T12:41:08.232946+00:00","id":155,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"cd3aa769-92c0-4572-8fcc-781f1c32a4af"},"_deposit":{"created_by":3,"id":"155","owners":[3],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"155"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp:00000155","sets":["99:130:131:824:902"]},"author_link":["1581","1580"],"item_2_biblio_info_7":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2016-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"},"bibliographicPageEnd":"75","bibliographicPageStart":"1","bibliographic_titles":[{}]}]},"item_2_creator_2":{"attribute_name":"著者(ヨミ)","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"ホサカ, 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reflexivity)」という概念である。多様な価値観や生き方を肯定して対人援助を行っていくためには、自らの前提をも疑問視するような「省察性」が重要である。本研究では「省察性」を実践の中で生み出すプロセスに焦点を当て、その「省察性」を、常に新しい可能性を探る開かれたプロセスという意味を含めた「自己との対話と他者との対話の往復を通して自分自身の実践を再構成し、再考する姿勢」と定義した。そこで、広義のナラティヴ・セラピーの三つの実践のひとつとして紹介されているリフレクティング・プロセス(以下RP)に着目し、「省察性」が生まれるプロセスであると仮定した上で、多職種デスカンファレンスに応用する実践を行った。その現場にとって合うものとしてRPを導入するならば、観察条件を均一に揃え実験的に効果を測定し方法論として普遍化するのではなく、現場の文脈に即した形で導入し、一つの実践の事例を形成する解釈の枠組みを提示することで、ローカルな知として他の現場への転用が可能になるのではないかと考えた。そのため本研究の目的を「今回の実践を形成する一つの解釈の枠組みを、参加者の『省察性』が生まれるプロセスという視点で提示し、その上で、本実践の他の現場への転用可能性について考察する。」と設定した。そして、具体的には3つの視点から参加者の「省察性」が生まれるプロセスを明らかにした。1つ目は、RPの構造を用いたことによって、本実践ではどのような相互作用が起こり、個々の省察にどのように影響したかを分析した。2つ目は、1 事例のデスカンファレンスの中で一人の参加者の語りの変化に着目し、個人の省察性はどのように生まれたかそのプロセスを分析した。上記2つの視点に加え、本研究はアクションリサーチであるため、さらにマクロな視点から本実践を研究者と参加者が協働で作り上げていったプロセスを記述し、考察した。その結果、MSW(A)氏をはじめとする参加者の語りの変化から、自己の解釈を言葉にすることと自己の解釈に対する他者の解釈を聴くことによって参加者の中に新しい発見が生まれ、実践に対する新しい可能性が開かれたことが確認された。また、チーム内に支え合いの雰囲気も生まれていた。この結果には、RPの精神とも言える「聴く」ことと「話す」ことを丁寧に行うという特徴と、話し合いの外在化によって話題に対してメタな視点が生まれるという特徴が何らかの影響を与えていると考えられた。そして個々の「省察性」は、他者との対話を通した相互作用によって生まれていた。今回の実践を通して「省察性」について改めて捉え直すと、「自己との対話と他者との対話の往復を通して自分自身の実践を再構成し、再考する姿勢」という枠組みに加えて、「自己の解釈を他者の解釈とつなぎ合わせる相互作用そのもの」と定義することができる。そして、実践の中で得られたような「省察性」を生み出すためには他者との開かれた対話が必要であり、その一つの方法としてRPの精神を引き継ぐ実践が必要であると考えられる。本研究では従来の方法と比較分析するなど、厳密なRPの効果評価はできていないため、本実践を援助的要素のコンテンツとして一般化できるものではない。しかし、あえて語りのコード化はせずに、現場の文脈や参加者の語りを詳細に記述することによって読み手に再び解釈を与える余地が残された。このことで、読み手によって異なる解釈が生まれ、受け取り方は様々となるが、その解釈を元に読み手の現場が持つ文脈に従い、何らかの形で本研究を活かすことができる可能性が生まれたという点で評価できる。ある物事を常に同じ方向から観察するのではなく、対象から離れてメタな視点を取り入れることが「省察性」において重要であり、「省察性」は「聴く」ことと「話す」ことを丁寧に行う「対話」によって生まれる。本研究は、その「省察性」の精神を受け継ぐ様々な実践が広がっていくきっかけとなりうるという意味で、転用可能性を持ち合わせた研究と意味付けることができるだろう。","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_2_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"首都大学東京, 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